ヘロリペロリ日記

〜   ユルめて、サボって、風邪引いて。そして、新しい一年とともにリスタートしましょう! 〜
 
【ヘロリ山崎より】

新年明けましておめでとうございます!
松田さんにとって、2007年はどういう一年だったでしょうか?前回12月の講座の打ち上げの食事会で、そういう話を一人ずつしましたね。僕の場合は、2007年を振り返ってみると、年明けから春先までは「旧暦美人」の出版のお手伝いをして、フリーライターの「幕開け」としては大変ありがたい経験をさせていただきました。
無事に本も出て、そこから先は自分で営業をしたり、ご紹介いただいたりして、とにかくこの一年、なんとかかんとか細々といろいろな原稿を書いてきました。
この一年で学んだことは、掲載誌などによって読者の方々はその都度違ってくるので、読者の方に合わせた表現をしなくてはいけないということです。そういう意味で、今までは「何を書くか」に重点を置いていましたが、今年は「どう書くか」ということに集中的に向き合った一年でした。
今や世の中には情報が溢れています。読みきれない量の本や雑誌が出版され、インターネットや携帯電話のサイトではプロと素人が入り混じって、様々な情報が雑多に配信されています。そういう“供給過多”な状況の中では、多くの人が情報に食傷気味で、本当は読みたくも見たくもないのに、見せられてしまっている。そんな中では、適当に読み流すことで対応するという人も多いのです。そういう状況の中で大切なことは、ふと目を留めてくれた人にとって「わかりやすく、簡潔な」文章を書くことです。その大切さを、僕はこの一年で学んだように感じています。
身体感覚的(?)には、今年は特に後半、仕事がやや忙しくなるにつれて鍛錬を怠ってしまい、前回12月の講座では、身体の中の感覚の微細な変化を読み取ることが、非常に困難でした。感覚を日々鍛錬し、積み上げているときには、自分自身の感覚が鋭敏になっていくことにあまり実感がなかったのですが、鍛錬をサボると、これほどまでに感覚が鈍くなってしまうものだなあと、失ってみて初めて気が付きましたよ(苦笑)。
日々の努力って大事ですね。12月の講座を受けて思ったことは、なんとなくですが、いったんはこうして感覚を「ユルめる」時間を持つこともある意味、有意義だったかなあと感じています。さて、ここからまたリスタートですね。ちなみに、前回の講座の日は、雑誌の締切日でもあって、本当は講座が終わったらすぐに帰宅するつもりでした。でも、これで今年も終わり、忘年会でもしましょうかとなると、ついそちらを優先してしまう自分がいました。困ったものです(笑)。
大いに食べ、そして飲んだ後に帰宅し、翌日の昼頃までかかって原稿を仕上げた頃には、身体がおかしなことになっていました。数年来のひどい風邪を引いてしまい、それから数日間寝込みました。でもこれもまた、心身ともにいったん「緩める」必要があってのことではないかと、僕は睨んでいますが、そういうことってあるんでしょうか?
さて、次回の講座は1月19日です。この頃では、6日に「小寒」があります。小寒は「寒」の始まりという意味で「寒の入り」とも呼ばれます。21日の「大寒」で寒さのピークを迎えます。
ちなみに「寒」の時期は、2月4日の「立春」までです。立春をもって「寒の明け」となり、冬は終わりを告げます。そして立春過ぎて次の新月の日が「元旦」で、この日がいわゆる「旧正月」です。
元旦を「新春」と呼ぶのはこのためです。新暦の1月1日を「新春」と呼ぶには、冬の一番寒い時期なので、無理やりな感じがします。旧正月で過ごしていた名残りなのでしょう。今年は2月7日が元旦です。
1月の講座では、新年を迎えて、この一年の運勢を占う「感覚をつかったゲーム」を行なうということですよね。墨と筆を使って、思い浮かんだ文字を書いていく連想ゲームは一度体験しましたが、ヒントが何もなく、ただ順番に文字を書いていくだけで、どこか関連のある言葉をみんな書いていくのが不思議で、非常に楽しかったです。
大風邪を引き、心身ともに仕切りなおした身としては、次回の講座では、何が感じ取れるのか、また、次の一年がどんな一年になるのか、あわせて楽しみにしています。

【ペロリ松田より】
……そうでしたか。シブといヤマちゃんも、年末にはとうとう風邪を引きましたか。講座で身体の掃除をした後に、自分でも掃除しちゃったんだナ。
風邪って、きちんと経過させると、身体には弾力が戻るよね。今まで頑張りすぎていたところの強張りが弛んで、全身のバランスを取り戻すと、これで又、ゲンキ。再び活躍できるというわけです。2008年も、きっと、そういうことなんだと思うヨ?!

今年の旧暦での新年の始まりは2月7日ですね。とはいえ、こうお正月ムードに突入すると、私もソワソワしてきます。1月、2月の講座が、私は大好き。毎年のことながら、とても楽しみにしています。今年は何をやろうかなあ……と、皆の顔を思い浮かべては、ニヤニヤ、ワクワクしながら策を練ってます……ウフフ。
もちろん、冬の身体の特徴、首や頭、目の緊張を「抜く」、それから、神経系統を緩めるワークもやりますが、なんていったってお正月はやはり、「ゲーム」でしょう。
ちょっと言い訳じみますが、日本の子供の「昔遊び」は、相手の気配を察したり、場の空気をよんだりする、感覚を使って行なうゲームの宝庫なんですよ。昔の子供は、遊びのなかで、そういう感覚を培っていたのね。気配を察する遊びを子どもの頃から真剣にやっていたら「KY(“空気読めない”の略)」なんて縁遠いと思ってます。
だから、お正月は、大人も童心にかえって鍛えなおすゾ!この前、保育園の先生たちの研修に行って、「気配ゲーム」をやらせてもら
ったのですが、さすが、いつも子どもたちと接しているだけあって、感受性がとても柔らかくて、自分で起こした「偶然」や「奇跡」に驚いて、あちこちで歓声が挙がっていました。
例えば、相手が目の前でした動作を、自分は目をつむっていても、「こういう動作したかも?」って、ほぼ同じ姿勢をフッと真似することができちゃう。人には実はそういう“センサー”があるのです。
きっと、こういうセンサーって、日ごろ使っていないと、どんどん退化しちゃうのでしょう。でも、ちゃんと自分の感覚に集中できて、同時に相手との関係性を築いていくことのできる心持ちや体勢に入れると、大人でもまだまだ、そのようなセンサーは発動してきます。
それは、周りばかり気にして、人に合わせようとビクビクしているんじゃなくて、堂々と自分は自分でありながら、周囲とお互いに調和していける能力です。
お正月は、実はこんな心持ちを体験しながら、自分の“運気”をパワーアップするコツをつかんでもらう内容で講座を行なう予定です。
というわけで、今年もヨロシク。さっ!ゲームしよっ!

【ペロリ松田プロフィール】
■松田恵美子(まつだえみこ)
身体感覚育成講座講師。現代人における生命力の発露を探究。日々の動作や日本文化における型などを感覚からひもとき、日常生活に活かせる知恵や技として活用することで、自分のからだを自分で育む姿勢を伝えている。学校教育における教材化の研究協力にも携わる。
Be-nature school講師。共著に『自分という自然に出会う)』(講談社/刊)
『おとなの自然塾)』(岩波アクティブ新書)。
監修『旧暦美人のすすめ)』(東洋経済新報社) 2007年3月発売

【ヘロリ山崎プロフィール】
■山崎義高(やまさきよしたか)
 「きゃりあ・ぷれす」編集部を経て、現在はフリーのライター。旧暦、身体感覚、ヨーガ、野菜、ビールなどをテーマに活動中。お仕事のご依頼はお気軽に〜♪< yoshitak@kingyobanchi.dialog.jp >< http://www.sportsclick.jp/sportskids/ >、身体感覚講座から生まれた本、『旧暦美人のすすめ(東洋経済新報社刊)』など。