ヘロリ・ペロリ日記

樹々がそろそろと紅葉し始める秋 「下から上」が心地よくなったら、そろそろロマンチック・モード?

【ヘロリ山崎より】

こんにちは! 8月以来、ずいぶんとお久しぶりの「ヘロ・ペロ」ですね。
この間は僕の方で仕事が多忙を極めていまして、お送りすることができませんでした。これというのも「七夕の願い」で、僕は仕事のことをお願いしたのですが、その願いが早くも開花したのかもしれません。とはいっても、仕事の内容も、自分自身のスキル的にも、まだまだ満足のいくレベルには程遠く、「願い事」はきっと「きっかけ」に過ぎなかったんだろうなと感じています。さて、では今回の「ヘロり・ペロリ」をお届けしましょう!
季節は過ぎ、この2ヶ月間ですっかり夏は遠のき、もはや晩秋の趣です。Tシャツ1枚で過ごせるようになると夏が来たなんて実感できて、気楽なファッションで身も心も軽く過ごせるので、僕は季節の中では夏が一番好きです。それもここ数週間でだんだんと袖が長くなり、日が暮れる頃には肌寒さを感じ、重ね着をするようにもなりました。耳には蝉に代わって、いつしか秋の虫の声。間にまだまだ日差しの強い日もたまにあったりしながらも、着実に移り変わっていきます。日本の四季の移り変わりは、本当に鮮やかであるなあと感心する次第です。
この季節の流れを、旧暦を意識することで、ほんの少し先取り、予測できるようになると、ますます季節感を身近に感じられるようになったと思います。
秋といえば、「秋風邪は引くに限る!?」と『旧暦美人のすすめ』にありましたが、僕も秋分の日(9/23)あたりから何だかグズグズと風邪を引きっぱなしです。「引きそうで引かない」という状態かもしれません。なんだか身体の反応が鈍くて重苦しい、ハッキリとしない濁った感じなのです。
うまく説明できないのですが、これを読まれている方の中にも「なんだか気分がすぐれない」「身体がどうにも重苦しい」という方がいらっしゃるかもしれませんね。メランコリックな気分。
このように、秋は感傷的な気分になりやすい季節だという面があると思います。それは身体の調子がすぐれないのが先なのか、心が先か、それとも同時なのか、とギモンに感じるわけですが、このあたりはどうなんでしょうか?
なんとなくですが、やはり身体が先なのかもしれませんね〜。というのも、スッキリしないとボヤいていたところ、スッポン鍋を食する機会に恵まれて「美味しい!美味しい!」と喜んで雑炊まで平らげた翌日。それまでのモヤモヤが吹っ飛び、心も身体もスッキリしていました。おそるべし、スッポンパワー(笑)これからは月に一度、スッポンの日を作ろうと思います。
さて、次回の講座は11月1日(土)です。11月7日はもう“立冬”ということで冬なんですね〜。身体にも“冬支度”は必要なのでしょうか? 久しぶりの「ヘロリ・ペロリ」ということで、ちょっとカタい感じだったかなあと思っております。

【ペロリ松田より】
スッポンか!?いいなあ。食べてみたいなあ。ちなみに私もそろそろ「フグ鍋」が食べたくなってて、ウズウズしています。さて、今年の秋は、胸に息が入りづらいという人が多いようですね。鼻や目も、小さな風邪なのか、アレルギーなのかハッキリしないまま、グシュグシュ、クシュン!
そんな連続では、秋特有のロマンチックでセンチメンタルな気分も、今ひとつ盛り上がりに欠けちゃうかもしれませんが、めげないで。秋も中盤になると、空気の乾燥も進み、冬に向かっての身体の適応も活発になるので、出すものは出し、水分補給を怠らずにいてくださいね。我が家では、先週位からいつの間にか、おでんやスープ、鍋物を作る頻度が増えていて、それがまたオイシイのです。
冬に向けて骨盤が締まり出すと、身体内で生じているエネルギーの流れの方向も上へ上へと勢いが強まってきています。夏の間では何ともなかったパソコン業務なども、首や頭の硬直があると、症状として現れやすくなってきますからご用心。時期だからというより、現代人の神経疲労は、季節を問わずにもう深刻になってきているようです。積極的にゆるめてあげてくださいね。
さて、そんな秋も真っ盛りですが、もう間もなく、都会でも木々の紅葉が美しくなります。どうぞ、お好きな樹を一本選んで、眺めてみてください。樹全体が、何とはなしに視野に入るように眺めます。そして、その樹を根元から上へと、目でたどって見てください。ハケで撫でるように目を一本の樹の幹に沿って、下から上へと這わせてみるのです。きっと、スウッーと一息でつながって、樹を眺められることでしょう。
次に、今度は樹の上の方から下へと、幹をたどって目を降ろしてみます。どうでしょう? スムーズさの違いは? 下から上へあがるスムーズさで、上から下へと降りてこられますか?
樹、一本一本の勢い、特徴によっても異なりますが、大雑把に言わせてもらうと、この時期は、下から上へとスウッと上がってゆく勢いが自然界でも増しています。人の身体も同じこと。スウッとあがる感覚の質の細やかさ、繊細さ……。その微かな上昇気流のような心地よさが、秋の繊細な感受性をも高めていると思うのです。
大地があって、天がある。
爽やかな秋の空を高く高く見上げながら。
自分の身体の内側も、軽やかに、伸びやかに、繊細に……。
どうぞ、ロマンチックで素敵な秋をおすごしくださいネ!
さてさて、今週私は熊野の山歩きに行って参りますゾ。ではまた!

【ペロリ松田プロフィール】
■松田恵美子(まつだえみこ)
身体感覚教育研究者。現代人における生命力の発露を探究。日々の動作や日本文化における型などを感覚からひもとき、日常生活に活かせる知恵や技として活用することで、自分のからだを自分で育む姿勢を伝えている。学校教育における教材化の研究協力にも携わる。
Be-nature school講師。共著に『自分という自然に出会う)』(講談社/刊)
『おとなの自然塾)』(岩波アクティブ新書)。
監修『旧暦美人のすすめ』』(東洋経済新報社) 2007年3月発売。
【ヘロリ山崎プロフィール】
■山崎義高(やまさきよしたか)
「きゃりあ・ぷれす」編集部を経て、現在はフリーのライター。
『旧暦美人のすすめ(東洋経済新報社)』『NHKステラ北京五輪増刊号』< http://www.nhk-sc.or.jp/stera/Beijing/ >『B.O.S.S.(キヤノン取引先サイト)』『はつらつ元気(芸文社)』『コブスオンライン(コラム担当)』< http://cobs.jp/jijinews/trend/ >『スポーツキッズ(ベースボールマガジン社)その他、大手文具メーカー環境サイトコラムなど。お仕事のご依頼はコチラ →< yoshitak@kingyobanchi.dialog.jp >